ブラジル政府はイタイプ発電所についての契約の見直しはしないと断言
イタイプ発電所はパラグアイとブラジルで1973年4月26日に契約を締結した。契約は4人の協議で結ばれたが、その中にはパラグアイの経済学者が一人も含まれずに合意された。合意された数ヶ月後にやっと、イタイプ発電所のパラグアイへの経済的波及効果が分析された。当時のパラグアイ政府は全く自国民のことを考えていなかった。
契約の変更/見直しは両国が同意しない限り2023年にしか変更できないことが条約に盛り込まれている。
ブラジルのルラ大統領も両国が合意した条約を遵守しなければならないと、繰り返している。しかし、ブラジルは、過去に何度も条約の変更を行っている事実がある。例として1986年にイタイプの電気料金を“ブラジル経済を支援するため”として14・75ドルから10ドル=キロワット/月に下げる変更をした。
ブラジルは何度も自国に都合の良い変更をし、条約を守ってこなかったが、パラグアイが妥当な変更を求めるとブラジル側は“条約は守らなければならない”と頑強に主張する。
ルラ大統領は大統領選挙が終わってルゴが当選した翌日、21日、滞在中のアフリカから条約更新はないことを再度繰り返した。
1973年に両国が合意した条約には、イタイプ発電所が発電するエネルギーの50%をパラグアイ、50%をブラジルの権利としている。2007年にイタイプ発電所が発電した電力は90,322,800MWhである。半分の45,161,400MWhがパラグアイ、45,161,400MWhがブラジルのものである。
しかし、パラグアイは7,570,300MWhしか使用していないため、残りの37,591,100MWhをブラジル側に提供する義務がある。 条約にも “余った電力は相手国に売らなければならない”と書かれている。条約が結ばれた当時、既にパラグアイだけが電力の余りがあることが分かっていてパラグアイに不利な条約が書き込まれた。
ブラジルはパラグアイに45・31ドル/MWhを支払っている。
しかし、イタイプ発電所・ブラジル側総責任者ホルヘ・サメック氏によると、42・5ドルは“イタイプ発電所建設時のパラグアイ側の借金”を支払うために引かれてるため、実際にパラグアイ政府が受け取っている金額はたったの2・81ドルである。パラグアイの借金といわれているが、実際にはブラジルの為に新たに作られた建設費をイタイプ発電所の“水増し借金”にプラスされているため、パラグアイの借金はもっと低い金額である、とルゴ大統領の側近は指摘している。
ブラジルの電気会社Electrobrasはブラジル国内で約80ドル/MWh、アルゼンチンには去年123ドル/MWhで販売していた。
また、ブラジル側総責任者ホルヘ・サメック氏は「ブラジルはしかたなくパラグアイの余った電力を買っている」と述べている。
しかし、Gazeta de Novoのホームページで、ブラジル人記者は「パラナ県ではCopelはこれ以上必要な電力を買いたくても無いため買えず、6%をイタイプ発電所から買っている。もしパラグアイが余った分をアルゼンチンに売ると言い出したら、パラナでは6%が停電になる。これまではパラグアイに有無を言わせず力で押さえ込んできたが、今はもうゴリ押しが出来る時代ではない。ブラジルがパラグアイ国民から搾取しているのは事実であり、最低、今の10倍の値段を払わないといけない」と、とコメントしている。
◆パラグアイが提供している電気料金
ブラジルがパラグアイに支払っている金額
13Gs/KWh
(ANDEはパラグアイ利用者に300Gs/KWhで売っている)
ブラジルの卸売価格
276Gs/KWh
パラグアイが卸売価格で売った場合の収入
22億ドル/年間
実際にブラジルがパラグアイに支払っている金額
1億2百万ドル/年間
ブラジルはパラグアイから年間約20億ドルもの収入を得ている。
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tag : 2008年4月30日号 イタイプ発電所 電気料金 パラグアイ ブラジル
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