2008-04-30

ブラジル政府はイタイプ発電所についての契約の見直しはしないと断言

ブラジルの外務大臣は22日、新しく選ばれたパラグアイのルゴ大統領選とイタイプ発電所の電気料金について話し合う意向があると述べたが、契約の再見直しは、一切ないと語った。

イタイプ発電所はパラグアイとブラジルで1973年4月26日に契約を締結した。契約は4人の協議で結ばれたが、その中にはパラグアイの経済学者が一人も含まれずに合意された。合意された数ヶ月後にやっと、イタイプ発電所のパラグアイへの経済的波及効果が分析された。当時のパラグアイ政府は全く自国民のことを考えていなかった。

契約の変更/見直しは両国が同意しない限り2023年にしか変更できないことが条約に盛り込まれている。

ブラジルのルラ大統領も両国が合意した条約を遵守しなければならないと、繰り返している。しかし、ブラジルは、過去に何度も条約の変更を行っている事実がある。例として1986年にイタイプの電気料金を“ブラジル経済を支援するため”として14・75ドルから10ドル=キロワット/月に下げる変更をした。  
ブラジルは何度も自国に都合の良い変更をし、条約を守ってこなかったが、パラグアイが妥当な変更を求めるとブラジル側は“条約は守らなければならない”と頑強に主張する。
ルラ大統領は大統領選挙が終わってルゴが当選した翌日、21日、滞在中のアフリカから条約更新はないことを再度繰り返した。

1973年に両国が合意した条約には、イタイプ発電所が発電するエネルギーの50%をパラグアイ、50%をブラジルの権利としている。2007年にイタイプ発電所が発電した電力は90,322,800MWhである。半分の45,161,400MWhがパラグアイ、45,161,400MWhがブラジルのものである。

しかし、パラグアイは7,570,300MWhしか使用していないため、残りの37,591,100MWhをブラジル側に提供する義務がある。 条約にも “余った電力は相手国に売らなければならない”と書かれている。条約が結ばれた当時、既にパラグアイだけが電力の余りがあることが分かっていてパラグアイに不利な条約が書き込まれた。

ブラジルはパラグアイに45・31ドル/MWhを支払っている。
しかし、イタイプ発電所・ブラジル側総責任者ホルヘ・サメック氏によると、42・5ドルは“イタイプ発電所建設時のパラグアイ側の借金”を支払うために引かれてるため、実際にパラグアイ政府が受け取っている金額はたったの2・81ドルである。パラグアイの借金といわれているが、実際にはブラジルの為に新たに作られた建設費をイタイプ発電所の“水増し借金”にプラスされているため、パラグアイの借金はもっと低い金額である、とルゴ大統領の側近は指摘している。

ブラジルの電気会社Electrobrasはブラジル国内で約80ドル/MWh、アルゼンチンには去年123ドル/MWhで販売していた。

また、ブラジル側総責任者ホルヘ・サメック氏は「ブラジルはしかたなくパラグアイの余った電力を買っている」と述べている。
しかし、Gazeta de Novoのホームページで、ブラジル人記者は「パラナ県ではCopelはこれ以上必要な電力を買いたくても無いため買えず、6%をイタイプ発電所から買っている。もしパラグアイが余った分をアルゼンチンに売ると言い出したら、パラナでは6%が停電になる。これまではパラグアイに有無を言わせず力で押さえ込んできたが、今はもうゴリ押しが出来る時代ではない。ブラジルがパラグアイ国民から搾取しているのは事実であり、最低、今の10倍の値段を払わないといけない」と、とコメントしている。

◆パラグアイが提供している電気料金
 ブラジルがパラグアイに支払っている金額
       13Gs/KWh
(ANDEはパラグアイ利用者に300Gs/KWhで売っている)

 ブラジルの卸売価格
      276Gs/KWh

 パラグアイが卸売価格で売った場合の収入
        22億ドル/年間

 実際にブラジルがパラグアイに支払っている金額
      1億2百万ドル/年間

 ブラジルはパラグアイから年間約20億ドルもの収入を得ている。





ランキングに登録しました。
良かったら、クリックして下さい。


theme : パラグアイ
genre : 海外情報

tag : 2008年4月30日号 イタイプ発電所 電気料金 パラグアイ ブラジル

comment

管理者にだけメッセージを送る

自動WEBサイト翻訳(多言語)
Translate this blog into:
プロフィール

Nikkei Journal

Author:Nikkei Journal


日系ジャーナル
南米・パラグアイで1980年に創刊されたパラグアイ唯一の日本語新聞社です。毎月2回、15日と30日に発行しています。
(国内・日系社会ニュース。コラム、連載記事、読者欄。)



お問い合わせ先:
Choferes del Chaco esq/ Jose Marti 1791
Asuncion - Paraguay
Tel:(595-21) 663 722
Fax:(595-21) 606 689

「酒とバラのパラグアイな日々」
”南米のジャーナリスト・ミチオ高倉が読み解く日本と世界”のブログもご一緒にどうぞ。
http://saketobara.blog50.fc2.com


海外にも日系ジャーナル紙をお届け致します。
購読/広告をご希望の方は電話/Fax/メールフォームにてお気軽にお問い合わせ下さい。

カレンダー
07 | 2008/08 | 09
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -
カテゴリー
Amazon
最近の記事
月別アーカイブ
FC2カウンター
Welcome
パラグアイ時間

Asuncion

リンク
メールフォーム
日系ジャーナル紙に関するご質問/購読/広告ご希望の方は下記メールにてお問い合わせ下さい

名前:
メール:
件名:
本文:

人気ブログランキング


にほんブログ村 海外生活ブログ 中南米情報へ

にほんブログ村 ニュースブログ 海外ニュースへ
ブログ内検索
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブロとも一覧

■ ブログ名:酒とバラのパラグアイな日々

■ ブログ名:パラグアイの旅行社・トラベルトピア
最近のコメント
最近のトラックバック
RSSフィード
アスンシオン衛星写真表示
パラグアイの首都アスンシオンの衛星写真です。 プラスでズームアップ、マイナスでズームアウト、矢印で移動出来ます。
タグ

パラグアイ 休憩室 フェルナンド・ルーゴ 政治 2008年5月31日号 2008年7月31日号 2008年7月15日号 2008年6月15日号 2008年4月15日号 2008年5月15日号 2008年6月30日号 2008年4月30日号 2008年3月31日号 経済 2008年2月29日号 2008年新年号 原油高騰 中国 ウルグアイ 2008年3月15日号 2008年2月15日号 ブランカ・オベラル ステビア 2008年1月31日号 ブラジル イタイプ・ダム公団問題 イタイプ発電所 適正価格の要求 電気料金 国際NGO 草の根・ラプラタ流域再開発研究会 ミチオ高倉 海外食糧生産危機 アメリカ 大豆 北京五輪 日系社会 サブプライムショック ストロエスネル パラグアイ大統領選 石油 日本の食料自給率 年頭の言葉 作詞 音楽 天然ガス ウラン もったいない 持続可能な発展 女性政権 南米 移住者 金鉱 自然と共生する生き方 殺人ギョーザ 大統領候補暗殺 サイフケータイ アディダス製品をパラグアイで製造開始 マキラドーラ EU パラグアイ産牛肉 ブログの移転 バイオガス 世界の食糧提供国 次期政権 地震  オイスカ ブラジル100周年 皇太子 成人式 イグアス 食糧危機は歴史的チャンス 大豆生産国/世界ランキング 教育 メルコスール 骨無し牛肉/世界輸出国上位20国 小規模製造業向け工業団地のメリット 商工省 黄熱病 日本がコワレル〜 厳しくなった車検制度 ハブ空港 食糧安保体制 ノーベル経済学者 カスティグリオニ ハイテク製品組み立て フリーメーソン ドル安 大統領選 宗教者ルーゴ新大統領 大統領選結果 携帯 IPhone 大統領選挙結果 パラグアイ徳洲会医療福祉財団 大統領選挙2008 解放の神学 貧農対策 海外食糧生産基金設立基本構想 

By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

天気