政府、主要国道の管理維持を民間へ委託か
公共事業通信省のエフライン・アレグレ大臣は4日(火)、シルビオ・ペティロッシ空港、国道1号線、2号線、6号線およびパラグアイ河のコンセッション契約を早ければ来年初頭に行う考えを明らかにした。
民間に委託される国道1号線 (アスンシオン市~エンカルナシオン市)、2号線(アスンシオン市~コロネル・オビエド市)、6号線(エステ市~エンカルナシオン市)は国内で唯一、民間に委託管理されている7号線のコンセッション契約をモデルにする。
7号線はワッスモッシ政権時に国内で初めて民間委託された国道であり、Consorcio TAPE PORA社が30年間のコンセッション契約を政府と結んでいる。
また、パラグアイ河(アパ河~ピルコマジョ河間)の運行管理も同じく民間に委託される。
コンセッションとは
◯ 建設費と管理費の支出はコンセッションを付与された民間会社によって行われる
◯ 資産は常に政府に帰属する
◯ 殆どのリスクは民間会社に移転される
◯ 民間会社は事前に契約によって合意された期間、料金を徴収する権利と道路を維持、運営する義務を持つ
◯ 利用者料金が主たる収入源である

ランキングに登録しました。
良かったら、クリックして下さい。
tag : 2008年11月15日号
焼き肉大食いギネス新記録
「時事斜断」 坂本 邦雄
去る10月26日(日)は我が国マスメディア界の長老、ウンベルト・ルビン氏の音頭の下に各界の 有志多数に依り組織された法外な焼肉大会が、アスンシオン市近郊マリアノ・ロケ・アロンソ市所在のパラグアイ牧畜協会(ARP)の敷地内600平米の野外用地で大々的に行われた。このイベントの目的は二つで、即ち ①はKUÑYÁ-ATY及びASOLEUの二慈善財団( 注:前者はウンベルト・ルビン氏夫人で婦人庁長官のグロリア女史が総裁を勤める )の募金集めの為で、婦女子虐待対策や子供達のガン又は白血病夫々のニーズに応えるものである。 そして、其の ②は21.740キロのバーベキュー鶏肉大食い競争でアメリカが1996年に樹立したギネス・ワールド記録を破る事にあった。
因みに、今回のパラグアイの焼肉大会のキャッチフレーズは「歩くものは皆焼き串へ」であった。 此れはアルゼンチンが誇る19世紀の偉大な詩人ホセ・エルナンデスの名叙事詩の主人公のガウチョ(牧夫)、マルティン・フィエーロ(Martín Fierro)の名言“Todo bicho que camina va a parar al asador”から採った文句で、“足のあるものは皆料理する”と言うアルゼンチン人の焼肉に対する態度と異性との出会いを要約する表現で、肉であれば何でも選り好みはしない、いわゆる伝説的なアルゼンチン・パンパスのガウチョ気質を表徴するものである。
斯くして、連帯精神に富むパラグアイ市民の多数が「歩くものは皆焼き串へ」の呼び掛けに応じ、前日は心配された空模様も当日は幸い好天気に恵まれ、朝早くから大勢のボランティア焼き肉係が焼く肉の芳ばしい匂いと煙が立ち籠める会場に大挙して集まり盛況を呈した。 此の為にパラグアイ牧畜協会入り口前のトランスチャコ国道は交通渋滞が長時間に亘って続いた程であった。
処で、此の様な途方もない大規模な焼肉大会が出来たのも近来パラグアイ国の畜産業が頓に質量的に発達し品種改良にも見る可きものが有るからこそで、牛肉の本場アルゼンチンの良質な肉と比肩する迄になった為で、当日は多くの生産業者や流通企業から提供された牛、羊、豚、鶏など「歩くもの」の美味しい焼肉を約5万人にも及んだ入場者が凡そ8時間の間に、“タラフク食ったも食ったり”、何んと当初の目標25トンを大幅に超えた28トンの牛肉その他をキレイに平らげたのである。然し、なお其れでも足りずに一悶着の挙句に1件15,000ガラニーの食券400枚程が払い戻されたと云う。其れにしてもパラグアイ人の胃袋は大したもので、ざっと計算しただけでも1人当たり半キロ以上の肉を食った勘定になる。
慈善事業の為の称賛す可き募金運動とは言え、此の飽食振りは毎日食うや食わずの貧民層の事を思えば胸が痛くなる。世の中は何んとも不公平で皮肉なものである。 お陰でKUNYÁ-ATYとASOLEUの両慈善財団は夫々200,000,000ガラニーの小切手を受け取りホクホクである。
当の大会プロモーターのウンベルト・ルビン氏は、ギネス・ワールド・レコーズ社派遣の証人立会いの下に「パラグアイ焼き肉大食い競争」のギネス・ブック入り新記録を宣言され、此のイベントの二つの目的に賭けた其の努力は充分に報われた訳で大いに御満悦である。
此の壮挙は国際ニュースとして各国に広まったが、美味しい且つ安全なパラグアイ産牛肉の良い宣伝となり、世界で有数の食糧輸入大国である日本の厳しい市場でも将来充分受け入れられる様にでもなればパラグアイの為にも大変結構な話しではなかろうか。

ランキングに登録しました。
良かったら、クリックして下さい。
tag : 2008年11月15日号
Powered by FC2 Blog
Copyright © 2008 日系ジャーナル - Nikkei Journal All Rights Reserved.日系ジャーナル掲載の記事・写真など無断転載を禁止します。著作権は日系ジャーナル新聞社に属します。